【清掃FCオーナーインタビュー】4人の子どもと未来を守るための再出発。月商150万円を目指すパパオーナーが語る「等身大の自分」の取り戻し方

スペシャルインタビュー
読了時間:約5分

「自分らしく生きる」

生き方を示す中でも、働き方や人生観を象徴する、最上級の言葉のひとつですよね。

でも「自分らしさ」は、理想的に聞こえる一方で、仕事・家庭・収入といった現実的な責任の中に埋もれてしまいがちです。

特に、家族を支える大黒柱としての役割を背負い、社会的な立場を守ろうとすればするほど、私たちは無意識のうちに「自分」から離れた、「理想の誰か」を演じるための仮面を被ることがあります。

そして、本当はどう生きたいのかという心の声を、置き去りにしてしまうことも。

お話を伺ったのは、清掃フランチャイズ「ママクリーン」奈良葛城店を運営するフランチャイズオーナーの堀内彰二さん。

かつては中小企業の管理職として16年間、営業の最前線で、家族のために自分を律し続けてきました。

4人の子どもを持つ父親として、将来への拭いきれない不安を打破するために選んだ、安定を手放しての独立という選択。

一度は、思い描いていた成功とは真逆の危機にも見舞われた堀内さんが、月商150万円という具体的な数字を現実的な目標として描けるまでに回復した理由――。

それが、「自分らしさを取り戻せたこと」でした。

今回は、テクニックとしての経営術ではなく、「ありのままの自分」で働くことが、結果として事業を前に進めた、家族と手を取り合うシンプルで力強い再出発の物語をお届けします。

収入の限界と「このままでは終われない」と感じた決断の瞬間

――まずは16年も勤めた会社を辞めて、未経験の清掃業界で独立しようと思われたご理由から教えてください。

堀内:独立した理由で一番大きいのは、子どもたちの将来を現実的に支え続けるためでした。私には子どもが4人いまして、成人している子もいますが、まだこれから学費や生活費が重なってくる子もいます。前職は中小企業の営業で管理職も務めていました。そこで昇給の幅を見比べた時に「この収入構造のままでは家族を守りきれない」という強い危機感があったんです。それに、定年を迎えた上司たちが、その後も別のバイトをして生活をつないでいる姿をずっと見てきて、「このまま定年まで働いても、人生は楽しくならない」と感じましてね。どこかで挑戦しないと、この人生は変わらない。そう思って、令和4年1月、清掃フランチャイズのママクリーンで独立したんです。

――4人のお子さんを抱えての独立は、相当な覚悟が必要だったはず。数あるフランチャイズの中で、なぜ「ママクリーン」を選ばれたのですか?

堀内:他に飲食店も考えましたが、景気変動や感染症リスクで大打撃を受ける可能性がありますし、高齢になっても自分が現場で重い鍋を振り続けるのは、体力的に厳しいと感じました。その点、ママクリーンが提唱する「ストック型」の清掃ビジネスモデルは、日常清掃の案件を積み上げていけば売上が安定しますし、将来的にはラウンドママ(※1)たちに現場を任せ、オーナーとして経営に専念する形も描ける。お掃除自体も嫌いではなかったですし、長く続けられる現実的な独立モデルだと感じたんです。

※1:フランチャイズオーナーのもとでパートとして働く巡回型の清掃スタッフです。主婦ならではの細やかさと生活感覚で、質の高い清掃を行っている。

――開業後、思うようにいかない時期もあったと伺いましたが?

堀内:そうなんです。最初からすべてが順調だったわけではありません。特に開業初期は、営業エリアの選定や動線設計を誤り、成果につながらない時期がありました。当時は清掃の現場と新規営業を1人で回していたため、体力的にも精神的にも余裕がなく、「この働き方を続けていいのか」と立ち止まらざるを得なかったと思います。そこで本部に相談しながら、エリアとしての考え方や案件の獲得方法を見直したんです。また、家族と本音で話し合う中で、無理を続けるのではなく「続けられる形」に組み替えることが大切だと気づいたんです。この家族との話し合いは、とても大きな意味を持ちました。

家族と向き合ったことで変わり始めた仕事と心のあり方

――ご家族もご心配だったのでしょうね。お父さんが悩む姿を見て、何とか力になりたいと心の中で思っていたのでは?

堀内:ええ。私の覚悟が伝わったのか、妻が少しずつ心境の変化を見せてくれるようになりました。ポスティングを一緒に回ってくれたり、掃除を手伝ってくれたり。ある時、30室以上ある大規模マンションの高圧洗浄(※2)の案件が入りましてね。高圧洗浄は初めてだったし、私1人では到底終わらない量でしたので、本部スーパーバイザーの重冨さんにすぐに相談しまして。もう必死で高圧のスキルをマスターしたんです。いざ現場に入ろうとした時、妻と子どもたちが「手伝うよ」と言ってくれたとき、胸が熱くなりましたよ。

※2:高圧の水流を噴射して、ブラシでは落ちない床の黒ずみや苔を一気に洗い流す。建物の美観が劇的に向上するだけでなく、汚れの再付着を防ぎやすい状態を作る清掃方法。

――ご家族で現場に? まさに家族一丸というエピソードじゃないですか!

堀内:家族みんなでああだこうだ言いながら、真っ暗になるまで夢中で作業しました。子どもたちも要領がわからないなりに一生懸命動いてくれて。最後、ようやくエントランスを洗い終えた時のことは今でも忘れられません。あの時に家族の絆を再確認できたことが、私の一番の支えになりました。1人で背負い込んでいた荷物を、家族が一緒に持ってくれた。本部の重冨さんも本当に親身になってくれて、「1人じゃない」と感じられたんです。そこから不思議と、仕事の流れも劇的に変わっていったんですよ。

――まるでドキュメント番組を見ているような素敵な展開ですね。どのように風向きが変わったのですか?

堀内:既存のお客様が、急に「堀内さん、これやる?」と大きな案件を回してくれたり、かつて飛び込みで断られたところから突然メールで引き合いが来たり。正直、なぜ急に好転したのかわからない部分もあります。でも、自分の中で確実に変わったのは「肩の力が抜けた」ことでした。それまでは「絶対に契約を取らなきゃ食っていけない」と一匹狼で目を血走らせていましたが、家族が味方になってくれたことで、張りつめていた空気が緩み、自分らしさを取り戻せた気がしましたね。

仮面を脱いで働くことで手に入れた「本当の自由」と変化

――なるほど、ではご自身の中で最も「自分らしさ」を感じる部分はどこですか?

堀内:一言で言えば、素直に「自分」を出せていることです。会社員時代、特に中間管理職だった頃は、常に会社の看板を背負い、上司と部下の板挟みになりながら「仮面」を被って生きていました。言いたいことも我慢して、調和を保つために「自分」を押さえ続けていたんです。今はすべてが自己責任ではありますが、自分の意見はもちろん、「譲れないことは譲れない」とはっきりと言える。例えばお客様からの無理な要望があると、昔なら関係悪化を恐れて無理にでも引き受けていたでしょう。でも、今は経営者として角を立てないように配慮しながらも、きちんとお断りができるようになっています。

――メンタル的な「本当の自由」を手に入れたということかもしれませんね。むしろそれでこそ売上が上がり続けているとも考えられるのでは?

堀内:そうですね。ありのままの自分で接しているから、お客様とも等身大の距離感で、冗談を言い合いながら仕事ができています。昔のように誰かに遠慮して自分を抑えるのではなく、今の自分が一番「生きているな」という実感がするんです。もちろん、今も子どもたち学費のために懸命に働いていますが、「働く」の中身が以前とはまったく違うのがよくわかります。

チーム体制への移行と、次のステージへ進むためのメッセージ

――素晴らしい変化ですね。今後はスタッフの方と契約し、チーム体制で稼働していくとうかがっていますが?

堀内:はい。現在の売上で言うと、すでに60万円を超える売り上げを達成でき、スタッフと契約して事業規模を拡大していこうとしています。すでに近所に住む真面目な男性スタッフに恵まれ、頼もしいラウンドママも2名加わりました。奈良県内の現場は彼女たちにお任せして、私は新しくお預かりできた大阪の案件に注力し、売上をさらに伸ばしていきたいと考えています。今まで男性である私1人でやってきたので、これでようやく「『ママ』クリーン」と言えるかな(笑)。

――うまい! いいじゃないですか、「『パパ』クリーン」でも(笑)。最後に、かつての堀内さんのように現状に悩んでいる皆様へメッセージをお願いできますか?

堀内:「頑張りすぎなくていいよ」と伝えたいですね。悩んで1人で立ち止まっているくらいなら、何でもいいから動いてみる。私は向かい風の時、占いに行ったり神社にお参りしたり、もう必死でした(笑)。でも、どんな形であれ「今の自分を変えたい」と動き続けていれば、いつか必ず霧が晴れるように流れが変わる瞬間が来ます。世界トップのフットボールプレイヤーであるリオネル・メッシ選手が「努力すれば報われる? そうじゃないだろ。報われるまで努力するんだ」 という言葉を残しています。本当にその通り。成功するまで辞めなければ、それは失敗じゃないんです。私もまだ道半ば。目標の売上150万円に向けて、これからも「自分らしく」楽しみながら走り続けます。

――堀内さんの笑顔に強さを感じるのは、彼が必死で自分と向き合い、家族との絆を築き続けてきた自信がそこにあるからかもしれません。 決して高尚な理論ではなく、背負いすぎた「こうあるべき」というプライドや仮面を脱ぎ捨て、泥臭くても今の自分をさらけ出す勇気を持つ…。「自分らしさ」を見つけることで、未来は必ず大きく開けていくはずです。

Q&A

未経験でも、清掃フランチャイズで本当に独立できますか?

はい、可能です。本記事の堀内さんも、清掃業界は完全未経験からのスタートでした。ママクリーンでは座学だけでなく現場同行を通じて実践的に学べるため、特別な資格や経験がなくても、段階的に仕事を身につけていくことができます

家族がいても、清掃フランチャイズで安定した収入は目指せますか?

もちろん目指せます。清掃フランチャイズは、定期契約を積み上げることで売上が安定しやすいストック型のビジネスです。堀内さんも家族と話し合いながら無理のない形に組み替え、現在は月商150万円を現実的な目標として事業を伸ばしています。

清掃フランチャイズは、将来的に年齢を重ねても続けられますか?

続けやすい業態です。現場作業をスタッフに任せ、オーナーは経営や案件管理に専念する体制を築くことができます。体力勝負になりにくく、長期的な働き方を考える方に適した独立モデルと言えます。

更新日:2026年1月20日
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